歯科コラム
歯周病 最前線
歯周病の原因は
1磨き残し
2歯石
3唾液の減少
4歯ぎしり・食いしばり
5タバコ
6歯周病原因菌の数・種類など
が複合的に関与しています。特に口腔内は歯周病菌以外にも多種多様な菌が存在します。
献血をするとき3日以内に歯科で歯石除去や観血処置をした人は献血が出来ません、という注意書きを目にします。
それは口腔内にいた細菌が血液に侵入して菌血症になってしまい、汚染された血液を輸血しないようにする為です。
通常通りに歯石除去を行っていると口腔内の細菌が血液に侵入するため、事前に 歯周病菌の減少を目的に行う歯周内科療法が効果的です。
胃がんの原因はピロリ菌だとわかり、その菌を除菌する治療が行われているように、ジスロマックという抗生物質を服用し、ハリゾンまたはペリオバスターというものでブラッシングし、薬剤の効果が出ているときに歯石除去などを行うと通常だと取り除けない細菌の集合体(バイオフィルム)を無くせます。
処置前に一度口腔内のプラークを採取してどのような種類、数の細菌が存在するか詳しく検査し、歯周内科療法後に再度詳しく検査すると8割以上の方に効果が出ます。
患者さんが実感しやすいのは 口臭が減少した、出血 がネバネバした感覚がなくなったというのが一番多いです。
治療効果が出やすい方は口臭が認められる中程度以上の歯周病 、逆に出にくいのが喫煙者の方です。
歯科治療の場合たいてい麻酔や虫歯治療など痛みを伴うイメージですが、この方法は飲み薬と専用の歯磨剤で行うので患者さんにとっても苦痛を伴わない楽な治療ではないでしょうか。